ATTENTION!

あーアレです。
ちょっぴりスカ的な表現がございますのでお気をつけください




大丈夫な方はどうぞ!






















 確か今の時間は体育だった筈なんだが。


 無い頭をフル回転させて考える。
 そうだ。国木田も谷口も、他のクラスメイトは皆今頃体育館で球技に勤しんでいるはずだ。それなのに、なんで俺はこんな薄暗い体育倉庫に居るのか。


 しかも古泉と。


 九組との合同と聞いた時点で、俺の無駄に鍛練された第六感が非常にけたたましく警鐘を鳴らしてはいたわけだが、こうもその予感通りに事が運ぶとなると些か手口がパターン化してきてるんじゃないか?と自棄になって文句のひとつも言いたくもなる。

 「それは検討の余地がありそうですね」

 是非そうしてくれ。
 いや手口云々以前に、公共の場所でこういうことに及ぶのが常識的に見て有りか無しかというところを殊に検討してほしい。


 「だって、貴方こういうシチュエーションのほうが
  よりもえるでしょう?」


 誰がもえるか!!
 他人が皆お前と同じ変態回路をしてると思うなよ!


 精一杯に睨み据えてみても露ほどの効果も無いのか、相変わらずのニヤケ顔で立っていた古泉が、頭の高さが俺と同じになるよう床に跪いた。
 文字通り舐めるような視線が皮膚の上を這う。気色悪い。


 「ふぅん…。…じゃあどうして貴方、そんなところを
  そんなふうに勃たせてるんです?」


 お前のせいだろ!
 と心底叫びたかったが、残念なことに羞恥で声が声にならなかった。















体育倉庫でロマンスを






















 白線粉やら砂埃やらで汚れたコンクリートの床の上、俺はかれこれ二十分ほどしゃがみこんだままでいる。
 何でしゃがみこんでいるのかって?
 全部古泉に聞いてくれ。俺の口からは一切説明したくない。

 「いい恰好ですね。傍目にもとても恥ずかしいポーズだと思いますよ」

 嬉しそうな古泉に反比例して俺のテンションは急降下、超低空飛行だ。
 同じ男に、その傍目にも恥ずかしい恰好をさせてお前は一体何が楽しいんだ?


 いい加減説明不足もいいところなので嫌々ながら要約すると、俺はついさっき、体育が始まる前の休み時間古泉にハルヒがなんとかという尤もらしい理由で呼び出され、連行された先は体育倉庫、気がついたらあれよあれよの間に倉庫の備品で身体の自由を拘束され今に至る。
 ちなみに備品というのはハードルと縄跳びだ。
 後ろ手に縄跳びでハードルに縛り付けられ、脚は伸ばすことも閉じることも出来ないよう大腿とふくらはぎを一くくりに縛られている。所謂M字開脚状態。
 ここまで聞いた時点で失笑、若しくは嫌悪感を抱いた奴は正常だ。
 これで「興奮します」とか言ってのける古泉の精神状態が本気で心配だと俺は思う。
 病院へ行け。

 「貴方のこんな姿を見て劣情を抱かなくなったとしたら、
  それこそ病院へ行かなくてはいけませんね」

 くすくすと笑いながら、古泉の手が俺の下半身に伸ばされる。
 まだ触れられてもないのにぴく、と身体が揺れてしまったのは単なる反射であって、その刺激を待ち侘びていたわけではない。

 「う、っ……」

 古泉が、先端を玩ぶように指先を這わせた。

 真面目に体育に励行するつもりだった俺は、勿論体操着に着がえている。
 それも拘束される際に捲くり上げられ、腹から胸にかけて完全に肌をあらわにされ、さらに我慢ならないのは、奴は完全に屹立している俺の勃起を、あろうことか短パンを股の付け根までめくり上げてその裾から露出させているのだ。鬱だなんてレベルじゃない。こんなところ、誰かに見られようものなら俺は間違いなくその場で舌を噛んで死ぬ。若しくは憤死する。
 あまりの屈辱に涙も滲んでくるさ。こんな俺は変態ですと言わんばかりの恰好するくらいなら、まだ全裸に剥かれるほうがいくらかましだ。

 「おや。さっきはあんなに断固として脱ぎたくないと仰っていたのに」

 爪先が鈴口を円を描くようにくすぐる。
 もどかしい感覚に勝手に腰がよじれる。だって仕方ない。
 古泉に散々煽られ、完全に立ち上がっているそこは、もはや解放しないと収まらないほどに欲を持て余していた。

 「後ろを使うのはいやだ、と仰ったのも貴方ですからね。仕方がないので
  …今日はとことん、こちらを虐めて差し上げます」

 この上なく愉しげな声と共に、根元から掌で抜くように撫で上げられ腰が浮いた。

 「はッ…、…ぁ、!」
 「ふふ、ちょっと弄っただけなのに…もうあふれてきてますよ」

 そう嘲弄されようと、下半身に目を向けるだけの勇気は俺にはない。
 それでも、ぎゅっと目を閉じていてもくちゅくちゅと粘液を滑らせるような音が鼓膜に纏わり付いてきて、脳が自動的にその様子を想像してしまう。
 大きく開かされたままの脚が、縛られた手が痛む。息が上がる。
 ぬるついた感触が、古泉の手が蠢くたびに幹を伝って根元まで落ちて、短パンの裾まで濡らしてしまう。この恰好で教室まで戻らないといけないのに、どうしてくれるんだ。


 「コレで、もっと気持ちよくして差し上げますからね」


 その嬉々とした台詞に、たとえようもない嫌な予感を感じて薄く目を開けた。
 どこから出したのか、笑顔全開の古泉の手に握られていたものは、


 「………!!」


 毒々しいピンク色をした細い楕円状の球体。
 コードが繋がったそれが何なのかくらいは、いくら俺でも察しがつく。
 あれだ。大人の玩具ってやつ。
 学校になんてもん持ってきてやがんだこの変態は!!

 「本当は後ろに使わせて頂こうと思っていたんですけど、
  貴方が嫌がるなら仕方がありませんので」

 古泉の端正なくちびるがよくない形に吊り上がる。
 さも俺の意向も汲み取った妥協案だと言わんばかりの口調だが、実際はどちらにしたって俺には不利益しかない。五十歩百歩、どっちも最悪だ。

 「他にもいい使い道はありますから、ね。
  たっぷり楽しんでください」

 あっけにとられて呆然と古泉の笑顔を見つめていたところを再び自身を捉えられ、その球体を近づけられたところでやっと抵抗の二文字を思い出す。

 「やっ…嫌だッ…それはいやだ!!…古泉!!!」
 「大丈夫ですよ。気持ち良くするだけです」

 何が大丈夫なものか!
 身を捩じらせてもハードルに拘束された身体ではろくな抵抗にもならず、先端にひやりとした固い感触がくる。思わず上ずった声をとともに息を呑むと、古泉が俺の視線を確認しながら、そのコードが繋がった先のリモコン部分に指をかけた。


 「やめろ、やだッ…嫌、いやだ、へんた、…ーー、ッ!!!」



 へんたい、と言い切る前にスイッチを押し上げられる。
 瞬間、球体が唸るような音を立てて振動し始めた。



 「ひッ…ぃ゛、あ────────ッッ!!!」

 突如、敏感な粘膜に突き刺さるような鋭い刺激が走る。
 紙一重で快楽に分類されるその強烈な感覚に、俺は海老みたいに背をのけ反らせて悲鳴を上げた。
 振動を続ける玩具を押しつけたまま、古泉がもう片手で根元から射精を促すように何度も扱きたててくる。衝撃にびくびくっと腰が震え、目の前で白く閃光が走ったかと思うと、あっという間に先端からどぷりと精液があふれ出た。手のひらで押えられているわけでもないそれは、古泉の袖口を少しかすめて、床に模様を描くように飛び散る。

 古泉の指や口やらでイカされるときとは種類が違う。
 むりやり高みに押し上げられるような鋭く激しい絶頂に、俺は飲み込めない唾液が口の端を垂れるのも気づかずに身体を引き攣らせた。

 「ふぁ、あ、ぁ゛…、…っひ…」
 
 「凄いですね……もうイっちゃったんですか。
  お気に召して頂けたようで何よりです」

 俺の状態を観察するみたいな視線を寄越しながら、古泉が可笑しそうに喉を鳴らし、
 顎まで垂れた涎を指のはらでぬぐってくる。

 「でも、まだ、足りないでしょう?」
 「……ッ!!!」

 再び其処に玩具を近づけられる。
 今達ったばかりなのに、そんなことされたら。

 「だめっ、駄目、こいずみ…だめえ…!!!!」

 ほとんど泣きじゃくるように嫌々とかぶりを振る俺を端目に、
 古泉は涼しい顔で再度リモコンを操作した。


 「ひ …ッ、──────ッッ!!!!」


 もう声も出ない。
 射精したばかりの、過敏になっている先端に無機質な振動が与えられる。
 尿道を押しつぶすように玩具にぐっと力を加えられ、見開いた目からぼろぼろと大粒の涙がこぼれおちた。もはや快楽の域を通り越して苦痛としかとれないような鮮烈な感覚に、呼吸すら許されない。

 「いい表情、ですね…」

 低く耳もとに吹き込まれ、腰が跳ねた。
 かあっと焼けつくように尿道が熱くなる。射精する瞬間にも似ているが、違う。


 「ひあ、ッだめ、え…駄目、こいずみッ、でるっ、また、
  出ちゃ…ぁああ…!!!!」

 
 いくらも堪えることができないまま、俺はあられもない声を上げながら、尿道を湧きあがってきたものを為すすべもなく開放していた。



 「おや…また出る、と仰るから、射精されるのとかと思えば…
  ふふ、違うものが出ちゃいましたね…?」



 あまりの事態に、頭の中が真っ白になる。


 精液のかわりにあふれ出した蜂蜜色の液体が、ぴしゃぴしゃと水音を立てながら先に放った精液を跡を流すように、朽ちかけたコンクリートの床を濡らしていく。
 止めようにも止められない。
 最悪だ。よりにもよって、学校の体育倉庫で。
 羞恥と屈辱と、情けなさで子供みたいにしゃくりあげる。

 「ひっ、ぅ、…、ぅ、…ぁあ、……」 

 とめどなく頬をすべりおちる涙を、古泉が舌で舐め取った。
 だらりと弛緩し余韻にひくつく肢体を、優しく抱きしめてくる。



 「最高に可愛かったですよ。…貴方のこんな姿、
 他の誰にも見せないでくださいね」








 薄れゆく意識の中遠くで鳴るチャイムの音を聞きながら、俺はたとえ世界崩壊の危機が訪れようとも、向こう一週間は古泉と口を利かないことを固く心に誓った。






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しるすさんよりいただいた素敵エロキョンに高まって書いちゃいましたよ!
よく考えるとおうごんすい的な表現ははじめてかも!はずかしい!(*ノдノ)
すべてはキョンがえろいのがイケナイと思います


update:08/1/21



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