わざとなのか、そうでないのかは計りかねるが、まったくもってよろしくない第一印象を植えつけられた夜神 月との出逢いを皮切りに、しばしば校内で彼の姿を見ることが多くなった。 私が無意識のうちにも意識して見るようになったからかもしれないが、こうしてみれば夜神 月の存在というのは、どんなにその他大勢の同じ格好の生徒の群れの中に居たとしても、およそ際立ってみえる。その容姿ゆえか、人を引きつける雰囲気ゆえか。 いったい、あのギャップはどこからくるものか。 すこし複雑な思いで彼の姿を眺めていると、必ずと云っていいほど彼と目が合う。 そして授業中。
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