消失射手座古泉×作戦参謀というおやおやな設定です。
戦艦ごと消失世界に迷い込んだ作戦参謀が、そっちの古泉にご無体される話です。
説明とかないです。いきなりエロですのでヨロシクお願いします←

























 「脱いでいただけますか」


 あまりにもあっさりと吐き出されたその台詞に、俺は一瞬何のことを言われたのか理解できなかった。まるで世間話でも振るかのような口調だ。
 今、奴はなんと言ったんだ。

 「……は…?」

 「聞こえませんでしたか?脱いでください、と申し上げたのですが」

 ぽかんと目の前の白い軍服に身を包んだ男を見つめていると、
 その形のいい唇が薄く吊りあがった。
 俺がよく知る、奴の対外的な微笑だ。まったく同じ、貼りつけたような、という形容がぴったりの笑い方、同じ顔立ち、表情なのにどこか違う。

 「何を仰られているのか…理解しかねますが」


 「そのままの意味ですよ。その場で、あなたの着ているものを
  すべて脱いでください」


















作戦参謀の調教


















 後頭部に殴られたような衝撃が走った。
 脱げだって?

 「……失礼ですが、ご命令の意図がわかりません」

 「おや、存外物分りのよろしくないお方のようだ。簡単なことでしょう、
  衣服を脱ぐくらい」

 そう言いながら、ワークチェアに凭れ指を組んでいた詰襟の男が、
 おもむろに立ち上がった。
 反射的に身構えると、それを知ってか知らずか、ふ、と可笑しそうに吐息をこぼす。
 広いデスクを回り込み、それより2メートルほど離れた場所に呆然と立ち尽くしている俺の正面に立つと、デスクのふちに手をつき凭れると嫣然と笑んだ。さっきよりもさらに嫌な感じの混ざった笑みだ。

 「一戦艦の救助と補給物資の援助。それも、正体不明のね。
  ただで差し上げるほど人が好くもありませんよ。僕は」

 「それは、勿論わかっています。母船と連絡がつき然るべき処置をとるまでは
  お約束した通り、貴軍の絶対管理下に…」

 「では、命令どおり衣服を脱いでください」

 「…っですが…」

 「まさか、裸になれと言っている意味がわからないわけではないでしょう?
  ……それとも、無理やり脱がされるのがお好みですか」


 「……!!!」


 その言葉に殴られでもしたかのように、こめかみががんがんした。
 つまりはそういう訳なのか。助けてやる代わりに身体を差し出せと。
 馬鹿な。
 そんな無茶苦茶な要求、こいつは本気で言っているのか?
 これが朝比奈さんあたりならいざ知らず、俺はどこからどうみたって男で、そういう対象にはなりそうもない見てくれをしているし、まさかそっち系の趣味があるのか、とかいろいろどうでもいい疑問が頭の中を空転するが、さしあたって問題はそこじゃない。
 この男の機嫌を損ねれば、俺の身だけじゃない。俺に従っている隊員たちの身も危険に晒すことになる。
 このまま放り出されでもすれば、いったいどこなのかもわからないこの宇宙の片隅で、寄る術もなく彷徨うことになるだろう。
 目の前の男が、優越者の笑みで首を傾がせた。


 「こう見えて、僕は割りと気が短いほうなんです。…心変わりしないうちに、
  どうするのか決めたほうが宜しいかと思いますよ」


 室内は空調が完璧に整っているというのに、背中を冷たい感覚が走った。
 古泉と同じ顔をしたその男は、木偶のぼうみたいに動けずにいる俺を微笑んだまま見つめている。

 ああ、決定的に違うのは、目だ。
 そう思った。
 俺の知る古泉は少なくとも、こんな相手を貶めるような怜悧な目を見せたことはない。

 
 冗談だ、とは微塵も言い出しそうにない空気に、俺はふるえる唇で、悟られないようになんとか息を吐き出した。
 この場合、やるかやらないかを選択する権利は俺にはない。
 出来ないということは最悪の状況を招くのと同義だろう。


 俺は血液がひいて冷たくなった指先を、ゆっくりと軍服の袷にかけた。






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軍服ストリップは浪漫です\(^0^)/


update:08/4/5



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